日本写真測量学会 関西支部

テクニカルセミナー/第59回空間情報話題交換会の報告


2011年6月24日、常翔学園(旧学園大阪工大摂南大学)・大阪センター 301において平成23年度支部総会・空間情報話題交換会第59回特別講演会を開催しました。

会場は、柳川支部長による司会のもとスムーズに進められました。

第59回特別講演では、「JSPRS関西支部の活動と技術者教育とのかかわり」と題して、株式会社パスコ 吉村様より、 「四国におけるリモートセンシングとGISに関する取り組み」と題して、高知工科大学 高木様より、 そして、「JSPRS北信越支部の活動とKIT空間情報プロジェクト」と題して、金沢工業大学 鹿田様より講演を頂きました。

当日は、学校関係者19名・官公庁職員15名・企業21名の総数58名も参加し、満員の特別講演会となりました。


株式会社パスコ 吉村様より、この10年ほどの関西支部の活動について、年代を追って話を頂きました。 立ち上げ当初の2001年ごろは、情報交換の場であった話題交換会が、 様々な制度や社会的な変化から現在の形態へと至った経緯を分かり易く説明していただきました。 また、「測量CPD認定学習プログラム」についての分かり易い説明や、関西支部の「テクニカルセミナー/話題交換会」 と測量CPDポイントの関係についてご講演をいただきました。

高知工科大学 高木様より、四国におけるリモートセンシングとGISに関する様々な取り組みについてお話していただきました。 四国では、首都圏と比較して必ずしも恵まれた環境では無いの状況の中、 四国全体をリモセン検証フィールドにするために奮闘されている様子についてご講演いただきました。 技術者の育成については、デジタルの世界に育った学生に技術力をつけさせるべく力を注いでおり、他大学と連携した合同ゼミの開催や、 フィールドを中心としたリモセン合宿、さらには他大学と連携した共同研究といった実践的な取り組みについてお話を頂きました。 また、高知工科大学で進めている、地上基準点データベース、スペクトルライブラリ、現地調査データベースの整備など、 リモセンの実利用のための地域ライブラリの整備状況についてもご報告いただきました。

金沢工業大学 鹿田様より、写真測量学会北信越支部の活動と金沢工業大学における産学連携プロジェクトについてご講演いただきました。 北信越支部は、1993年10月に設立し、関西支部と同様に定期講演会を開催しています。2005年からは関西支部のテクニカルセミナー/話題交換会と同様に、 CPDポイントを取得できるようになっています。金沢工業大学のお話では、同大学の特殊な取り組みや、 産学連携の「空間情報プロジェクト」についてのご報告を頂きました。空間情報プロジェクトでは、 学生による小学生のための写真測量の講習会や、企業と学生との共同研究を行うなど、 プロジェクトを通して地域社会と大学との連携を強める試みを行っているそうです。 また、2011年から始まった、北信越支部と空間情報プロジェクトのコラボレーションの試みについてもお話を頂きました。


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。