日本写真測量学会 関西支部

テクニカルセミナー/第61回空間情報話題交換会の報告


2011年10月28日、常翔学園大阪センターの301においてテクニカルセミナー/第61回空間情報話題交換会を開催しました。

今回は、『小型無人飛行体(UAV)の写真測量への応用』と題して国際航業の川辺様から、 『Mobile Mapping Systemで取得した全方位動画像の利活用』と題して トプコンソキアポジショニングジャパンの中嶋様からご講演を頂きました。


『小型無人飛行体(UAV)の写真測量への応用』

国際航業 川辺 匡功 氏

<キーワード:UAV(Unmanned Aerial Vehicle),デジタル写真測量,変位計測>

最初の発表では、国際航業の川辺様より、『小型無人飛行体(UAV)の写真測量への応用』と題したご講演をいただきました。 UAVとは、人を搭載せず自立航法あるいは遠隔航法によって航行可能な小型の飛行体のことで、バルーン型、飛行機型、 プロペラ型など様々な種類があり、簡易な航空写真計測や、航空機とは異なる視点の観察が可能であることから注目されています。 国際航業では、MD4-200とMD4-1000というドイツ製のものを使用しているそうです。 今回のお話では、UAVに関する技術的な説明を分かり易く説明をしていただき、さらに、遺跡測量や白鳥の越冬調査、自然災害の調査、 ソーラーパネルの変異計測といった応用事例を紹介していただきました。UAVの潜在能力は高く様々なシーンでの応用が考えられますが、 安全性の問題や、機能向上と低コスト化といった課題も残っているようです。


『Mobile Mapping Systemで取得した全方位動画像の利活用』

トプコンソキアポジショニングジャパン 中嶋 力也 氏

<キーワード:Mobile Mapping System,デジタル写真測量,GIS>

二つ目の発表では、トプコンソキアポジショニングジャパンの中島様より、『Mobile Mapping System で取得した全方位動画像の利活用』 と題したご講演をいただきました。MMS: Mobile Mapping Systemとは、GNSSの時刻情報を軸に、IMUなどのセンサーを組み合わせ、 移動する車両から三次元点群データまたは画像データ等を取得するシステムのことです。 TOPCOM では、画像タイプのIP-S2 Lite を製品化しているそうです。このシステムは非常にコン パクトに設計されているため、電源さえ確保できれば自転車の後ろや、ゴルフ場のカート、小型ボートに搭載することもできるそうです。 今回のご講演では、震災後の仙台空港周辺での実例を紹介して頂きました。


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。