日本写真測量学会 関西支部

テクニカルセミナー/第64回空間情報話題交換会の報告


2012年4月27日(金)、常翔学園・大阪センターにおいてテクニカルセミナー/第64回空間情報話題交換会を開催しました。

今回は、『橋梁構造物の新しい維持管理手法-橋りょう維持管理図作成-』と題してアジア航測(株)の内田様からご講演を頂きました。


『「橋梁構造物の新しい維持管理手法-橋りょう維持管理図作成-」』

アジア航測(株) 内田 修

<キーワード:デジタル写真測量,デジタルカメラ,維持管理,点検,橋梁>

アジア航測の内田様には、コンクリート橋梁を対象とした橋梁構造物の新しい管理手法についてお話して頂きました。橋梁検査では、検査作業の過程を記録し、検査計画を立て、施工を行い、再び、次の検査に生かすというサイクルがあって、基本管理図がこのサイクルの中心となっているそうです。この基本管理図のフォーマットは統一されておらず、紙ベースの図面管理が主流であり、検査と工事で独自の管理図を使用しているそうです。内田様には、こうした現状を整理して頂いた上で、正確な橋梁3Dモデルの作成方法と、作成したモデルと様々な情報を連携させて管理するためのシステムの紹介をしていただきました。橋梁の3Dモデルの作成方法のお話では、 現場のステレオ写真から三次元モデルを作成する方法や、独自開発したステレオ撮影装置についてもご紹介を頂きました。また、橋梁構造物の管理システムのお話では、現場での写真を三次元空間上する方法を実演して頂きました。このシステムを用いることで、検査箇所や補修箇所を時系列で管理することも可能となるそうです。今後の課題としては、従来の工数とこのシステムを用いた工数とを比較し、その有効性を検討する必要があるそうです。内田様には、この場を借りて御礼申し上げます。


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。