日本写真測量学会 関西支部

テクニカルセミナー/第89回空間情報話題交換会の報告


2017年4月28日(金)、大阪府立大学 I-siteなんば においてテクニカルセミナー/第89回空間情報話題交換会を開催しました。


『3D点群マッチングとその応用』

アジア航測株式会社 織田 和夫 氏

講演資料:
http://www.jsprs-w.org/meetings/data/w0089_ioda.pdf

ポイントクラウド(点群),ICP,移動解析,精度評価

 第89回テクニカルセミナー・空間情報話題交換会では,「3D点群マッチングとその応用」と題して,アジア航測株式会社の織田和夫様にご講演いただきました.

 ご講演では,ICP(Iterative Closest Point)を用いた3D点群の位置合わせについて,解析手法や評価手法について事例を交えてご説明いただきました.

 自動車などの移動体にレーザスキャナなどの計測機器を搭載し,走行しながら3次元情報を取得するMMS(Mobile Mapping System)から得られる3D点群においては, 同一箇所を複数回計測した場合に走行中のGPSの測位状態の違いなどから,点群間にずれが生じる場合があります. MMSの3D点群を高精度,かつ,効率的に位置合わせするための手法として,あらかじめ点群を線・平面・立体に分類した上で, 2つの点群間での距離を最小化するように位置合わせするCCICP(Classification and Combined ICP)と 走行軌跡情報を位置合わせの制約条件に使用する方法を採用されているそうです.

 また,仮想基準点を使用した3D点群の差分解析について,SfM(Structure from Motion)手法による斜面部の落石モニタリングを例にご紹介いただきました. さらに,異なる写真群から形成された点群の形状を比較することで,SfM手法から得られる点群を評価されているそうです.

 ご講演いただきました織田様には,この場を借りてお礼申しあげます.


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。