日本写真測量学会 関西支部

平成29年度支部総会・特別講演会 テクニカルセミナー/第90回空間情報話題交換会の報告


2017年6月30日(金)、大阪府立大学 I-siteなんば において平成29年度支部総会・特別講演会 テクニカルセミナー/第90回空間情報話題交換会を開催しました。


『透水面分布の空間特性に着目した広域分析手法の開発と応用』

京都市教育委員会事務局 植松恒氏

講演資料:
http://www.jsprs-w.org/meetings/data/w0090_uematsu.pdf

 京都市教育委員会事務局の植松恒氏より『透水面分布の空間特性に着目した広域分析手法の開発と応用』と題して、ご講演いただきました。

 オープンスペースのなかでも緑地など自然的な土地被覆面を示す透水面は、周辺の市街地の気温を低減する効果が期待されています。 都市部の透水面分布を保全・創出していくためには、透水面分布の空間的なつながりを広域から把握した上で, その特性を明らかにする必要があると考え、本講演のタイトルである研究に取り組まれてきたそうです。

 ご講演では,開発されてきた空間分析手法であるSSC(Spatial Scale of Clumping)に地球観測衛星データを適用することで, 透水面分布の空間的に連なる箇所を抽出できることを示していただきました。 そして、抽出箇所の特性を,気象観測データを用いた検証や透水面分布の規模に着目した分析から明らかとされました。 さらに、開発されてきた分析手法を使用することで,透水面分布の変遷を空間的な分布状態から把握することが可能だと述べられていました。

 これらの研究を通じて得られた成果は、今後のオープンスペースの配置計画へ寄与する情報として有用であるとの考えを述べて、ご講演を締めくくられました。

 講演いただきました植松氏には、この場を借りてお礼申し上げます。


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。