日本写真測量学会 関西支部

第105回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会の報告


2021年2月5日(金)、テクニカルセミナー/第105回空間情報話題交換会をオンラインにて開催しました。


『MMSによるスマート測量へのチャレンジ〜MMS利用の取り組みと、活用事例〜』

株式会社パスコ 新空間情報事業部 西村 修 氏

講演資料:
http://www.jsprs-w.org/meetings/data/w0105_nishimura.pdf

MMS、レーザ計測、デジタル画像、3次元、図化、施設管理

  第105回テクニカルセミナー・空間情報話題交換会では,「MMSによるスマート測量へのチャレンジ〜MMS利用の取り組みと,活用事例〜」と題して,株式会社パスコ新空間情報事業部の西村さまにご講演いただきました.

 ご講演では,株式会社パスコにおける約10年間のMMS(Mobile Mapping System)を活用された取組みについてご紹介いただきました.株式会社パスコでは2009年からMMSを導入され,豊中市での公共測量実施に向けた実証検証などを通じて, 「作業マニュアルの整備」や「MMS導入効果の検証」を実施されてきました.当時報道されたニュース映像をご紹介いただくなど,国内での注目の高さを伺うこともできました.さらに,MMSで計測されたレーザ点群とカメラ画像を利用することで, 操作習得の時間や熟練を必要としない図化・地形図入力ツールを独自に開発されてこられました.近年では機械学習を組み合わせることで,道路縁や区画線などの多くを自動抽出できるようになってきているそうです. また,MMSを利用した業務を進める中で,データ品質の確保・計測データの管理等の効率化が求められるようになってきたことから,MMSの配車状況や計測データを一元で管理できる「MMS総合管理システム」を構築されてこられたそうです. その他,ご講演では道路分野以外にも,防災・点検分野などさまざまな分野でのMMSの活用事例や自動走行実現に向けたMMSの位置付けについてご解説いただきました.

 ご講演を受け,「MMSによる新しい利用分野の創出」や「より広くMMSを適用していく上での問題点」といった今後の展望などについて会場を交えた活発な議論がみられました.

 ご講演いただきました西村さまにはこの場を借りてお礼申しあげます.


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。