第116回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会の報告
2022年12月9日(金)、大阪公立大学 I-siteなんば に於いて第116回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会を開催しました。
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『農業分野における空間情報技術の社会実装の現状と課題』
国際航業株式会社 鎌形 哲稔 様
講演資料:こちら
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テクニカルセミナー/第116回空間情報話題交換会では、『農業分野における空間情報技術の社会実装の現状と課題』と題して、国際航業株式会社の鎌形哲稔様にご講演いただきました。
本講演では、リモートセンシング技術を中心に空間情報を農業分野の生産現場で活用した取り組みについての話題提供がありました。
初めに、農業生産現場の現状について、労働力の高齢化や耕作放棄地の増加などの問題、これまでに行われている取り組み、農林水産省による農業DX構想などの施策についてお話しされました。
次に、先端技術を用いて農作業の省力化・高品質化を目指すスマート農業について、国の取り組みの現状、スマート農業が求められる理由や今後の市場拡大の見込みとともに、現場での普及を妨げている導入コストやインフラ事情などについても説明していただきました。
続いて、様々な人工衛星やドローンが使用されているリモートセンシング分野の動向を紹介された後、実際に鎌形様が取り組まれた、リモートセンシング技術により農作物の生育状況を可視化する営農支援サービスについて、サービス開発の背景や事業化の流れ、具体的な導入事例と導入効果を、農家の人の声、現地写真、実際の観測データを交えながら詳しく解説していただきました。
最後に、空間情報により農業現場を効率化するスマート農業を通して、空間情報が気候変動などの現代社会の問題解決にも役立つことを示したいとの考えを述べられて講演を終えられました。
講演後の質疑応答では、複数の衛星を用いた観測データによる時間・空間分解能や土壌・作物水分量の測定、海外も含めた今後の事業展開、事業の収益性などについて意見が交わされました。
ご講演いただきました鎌形様にはこの場を借りてお礼申しあげます。
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※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。
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