2023年度特別講演会・第119回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会の報告
2023年6月30日(金)、大阪公立大学 I-siteなんば に於いて2023年度特別講演会・第119回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会をオンラインにて開催しました。
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『日本の土地政策−その法的体系と近年の動向』
日本写真測量学会会長 清水英範 様
講演資料:非公開
『支部活動を振り返って ―四半世紀の総括』
日本写真測量学会関西支部顧問 吉村充則 様
講演資料:こちら
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2023年度特別講演会(第119回空間情報話題交換会)では、日本写真測量学会会長の清水英範様と日本写真測量学会関西支部顧問(前支部長)の吉村充則様にご講演いただきました。
前半は、清水様より『日本の土地政策−その法的体系と近年の動向』と題して、憲法や民法の規定を参照しながら、日本の土地政策の全体像についてお話しいただきました。
初めに、土地政策という言葉は我が国で多く使われているが、その定義は明文化されていないというお話をされました。その上で、政策に共通する特徴という観点から、土地政策とは「社会・経済活動が展開される多くの土地が私有財産であることに起因する問題や課題に対応するための公共政策」と定義できるとの考えを述べられました。
また、清水様は長年にわたり大学で土地政策に関する講義をされているとのことでした。
次に、具体的な話題として、「財産権とは何か」、「憲法29条各項の解釈」、「近年の土地政策の動向」と題したお話をされました。
「財産権とは何か」では財産権のうち物権と債権の違いや、所有権、地上権、区分地上権、土地の賃借権などの内容、「憲法29条各項の解釈」では財産権について規定した憲法29条第1項による私有財産制の保障、第2項による財産権の制限、第3項による私有財産の収用、「近年の土地政策の動向」では平成元年の土地基本法の制定から現在まで行われてきた主な土地政策関連法制についてそれぞれ解説していただきました。
最後に、日本国憲法29条ではマッカーサー草案に比べて公共の福祉の観点が弱められた一方で、土地政策の現状の流れはより公共の福祉を重視する方向にあるとの認識を語られて講演を終えられました。
後半では、吉村様より『支部活動を振り返って―四半世紀の総括』と題して、支部役員としての25年間の活動についてご講演いただきました。
本講演では吉村様が参加されて以来の関西支部活動報告などを参照しながら、支部活動や支部役員の移り変わりについてお話しされました。
初めに、吉村様が関西支部に参加した経緯について紹介され、関西支部との関わりは1996年のISPRSウィーン大会参加がきっかけであり、1998年より支部役員となり、空間情報ワーキンググループを結成し現在まで続く話題交換会を開始したとのお話をされました。
次に、2002年に副支部長になってからのお話をされ、「情報発信を関西から」の活動方針のもと支部活動の活性化に携わられ、話題交換会を主要な支部活動に位置付けたこと、支部長や役員の交代を経て2009年頃には安定して活動できるようになったこと、2010年代に入ってからも多くの行事を開催するなかで2016年頃より話題交換会と空間情報学講習会が支部活動の両輪として確立したことなどを当時の資料や写真などと共に紹介されました。
続いて、2018年に支部長になられてからのお話をされ、2019年に話題交換会が100回を迎えたこと、2020年よりコロナ蔓延によるオンライン活動で大変な時期があったが2022年より対面での活動を再開したことなどを語られました。
最後に、関西支部が今後も多くの技術者や研究者の集う場所であり続けるために、熊谷新支部長のもと支部活動をより一層活性化して欲しいとの願いを語られて講演を終えられました。
ご講演いただきました清水様と吉村様にはこの場を借りてお礼申しあげます。
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※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。
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