日本写真測量学会 関西支部

第120回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会の報告


2023年8月18日(金)、大阪公立大学 I-siteなんば に於いて第120回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会を開催しました。


『国土地理院の3次元情報の取り組み』

国土地理院近畿地方測量部 田中 宏明 様

講演資料:こちら

 テクニカルセミナー/第120回空間情報話題交換会では、『国土地理院の3次元情報の取り組み』と題して、国土地理院近畿地方測量部の田中宏明様にご講演いただきました。

 本講演では、3次元地図への利活用が期待されている3次元点群データに関する国土地理院の取り組みについての話題提供がございました。
 講演の前半では、国土地理院が令和3年に実施した3次元点群データの利活用調査についてお話しいただきました。3次元点群データ利活用事例として、標高データとしての利活用事例や、DSM(Digital Surface Model)として3次元的な視覚化・分析を行うための利活用事例を紹介され、一方で3次元データ利活用における課題として、データ仕様にはまだ様々な検討事項があること、3次元データを容易に利活用できるツールや人材が不足していることなどを挙げられました。
 後半では、電子国土基本図の高度化に向けて取り組まれている3次元点群データの試行整備についてお話しいただきました。一般提供に向けては、隣接データとの接合部分のシームレス化やノイズの取り扱いなどについて課題があるとご説明いただきました。また、自然災害への対策に有効な日本全土の基盤情報を整備するため、航空レーザ測量を実施しており、3次元点群データを含む高精度標高データの整備が進められているというお話もございました。
 最後に、人手不足が今後益々深刻になると予想され、生産性の向上を目指したi-Constructionの推進が必要不可欠であることを踏まえ、令和4年の「i-Construction推進のための3次元数値地形図データ作成マニュアル」の公表をはじめとした、国土地理院による新たな測量技術に係る技術マニュアル等の順次公表・改正の取り組みについてご説明いただきました。
 講演後の質疑応答では、3次元データやマニュアル等の今後の整備方針や、中高生や大学生に対する測量に関する教育などについて活発な意見交換が行われました。

 ご講演いただきました田中様にはこの場を借りてお礼申しあげます。


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。