日本写真測量学会 関西支部

第127回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会の報告


2024年12月6日(金)、大阪公立大学 I-siteなんば に於いて第127回テクニカルセミナー/空間情報話題交換会を開催しました。


『ドローンやICTを活用した持続可能なまちづくりに関する研究』

大阪公立大学 吉田 大介 様

講演資料:こちら(吉田様研究室ウェブサイト)

 テクニカルセミナー/第127回空間情報話題交換会では、『ドローンやICTを活用した持続可能なまちづくりに関する研究』と題して、大阪公立大学の吉田大介様にご講演いただきました。

 本講演では、空間情報に関わるデジタル技術のインフラ事業・地域自治体・教育現場における様々な利活用を目指した研究事例についての話題提供がありました。
 初めに、吉田様が関わり進められているJST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)事業について紹介され、大学や民間企業だけでなく自治体も参加して地域全体で取り組まれているとのことでした。
 続いて、実際に行われた研究事例について具体的にお話しいただきました。港湾施設や造成工事現場でのドローン計測技術の活用と人材育成を行った事例、ドローン搭載レーザースキャナにより城郭および城下町の3次元データ化とデータ公開を行った事例、物資輸送に加えてドローンに搭載したカメラやスピーカーにより見守りや呼びかけの実証実験を行ったドローン配送の事例、地域毎にオープンデータによりカスタマイズして災害発生状況や時間変化を可視化できるARアプリを開発し自治体や学校と連携してイベントを開催した地域防災の事例などについて現場写真や資料、動画を交えて分かりやすく解説していただきました。
 最後のまとめでは、これまでの取り組みを他地域へ水平展開するために、民間企業との協力により研究開発・社会実装・利益還元のサイクルが回ることが重要であるとのお考えを語られました。
 講演後の質疑応答では、ARアプリでの仮想空間と現実の映像を位置合わせする方法、空間情報の社会実装や教育・人材育成における課題などについて意見が交わされました。

 ご講演いただきました吉田様にはこの場を借りてお礼申し上げます。


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。